210604 山口揚平 / 『企業分析力養成講座』2 読書グラフィ 今日読んだ本
読書グラフィ 今日読んだ本
★山口揚平 / 『デューデリジェンスのプロが教える 企業分析力養成講座』
●キャッシュフロー
(1)営業キャッシュフロー
実際に稼いだお金で、どちらかというと利益に近い。
(2)投資キャッシュフロー
将来のために投資したお金で、通常はマイナスとなる。
(3)財務キャッシュフロー
スポンサー(株主・銀行)とのお金のやりとり(調達や還元)を表す。
●事業の展望を見るためには、
営業キャッシュフローと投資キャッシュフローの動きを
中心に見るとよいだろう。
フリーキャッシュフロー・・・
営業キャッシュフローと投資キャッシュフローを足したもの。
財務キャッシュフローは、
その2つの「調整弁」と位置づけるとわかりやすい。
お金が足りなければ調達(借入、増資)を行なうし、
手元に余れば還元(返済、配当)するのである。
●企業分析
の際に重視するべき項目の順序
(1)C/F キャッシュフロー
(2)B/S 貸借対照表
(3)P/L 損益計算書
←→ 一般 (1)P/L、(2)B/S、(3)C/F
●C/Fこそは、事実であり、「生もの」の数字。
P/Lというのは、成果を会計とうルールで評価したもの、加工済み。
より正確に企業の実態に迫るにはキャッシュフローを見ていったほうがよい。
●銀行評価の視点
銀行の価値── 安全性(自己資本比率)
│
└─ 収益性── 一般要素
│
└─ 差別化源泉── 商品の柔軟性・多様性
│
└─ サービスレベル
●デット(融資)
提供先企業の業績とは関係なく金利を受け取る。
エクイティ(投資)
業績に連動して比例的に報酬を受け取る。
●利益を上げるために取り組むべき2つの問題
(1)他の人の嗜好
他の人がどういうものを好むのか、ということを知ること。
具体的には、機関投資家や外国人投資家など、
投票券(資金)をたくさん持つ大口投資家動向の把握だ。
(2)評価の対象自体に価値があるか
キャッシュフローを生み出す力があるかを見抜くこと。
●なぜ価値と価格は異なるのか
実際に企業の「実態」を把握することよりも、
実態と評価の「差」の正体を知ることのほうが数段難しい。
●ジョージ・ソロス「再帰性」理論
(1)市場はいつも間違っている。
(2)間違い(バイアス)は、ときに、将来の「現実」に影響を与える。
(3)そのため、トレンドは続き、ブームが起こる。
(4)現実と期待の乖離(かいり)が臨界点に達すると、
株価は破裂(バースト)する。
●市場は常に「均衡点」に向かっているのではなく、
実は「逆方向」に向かっている。
伝統的な経済学の前提は
「市場は、常に均衡点を探る効率的なものである」というものであったが、
その前提に真っ向から対立するもの。
●投機とは「値動き」に賭けること。
投資とは「価値」に賭けること。
●事業に投下(投資)された資本が生み出す収益率 ROIC(ロイク)
ROIC = Return On Invested Capital
投下資本利益率などと言われる。
ROIC = 利益 / 投下資本
「いくら使って(=資本投下)、いくら儲けたか(利益)?」
●資金調達コスト WACC(ワック)
●ROIC 調達してきた資本を使って稼ぐ能力を表す。
WACC その調達コスト。
・究極的に「良い会社」とは、コスト以上に稼げる会社、
要するに、ROICマイナスWACCの差が大きな会社ということになる。