210928 山崎元 / 『お金で損しないシンプルな真実』 読書グラフィ 今日読んだ本
読書グラフィ 今日読んだ本
★山崎元 / 『人生を自由に生きたい人はこれだけ知っていればいい お金で損しないシンプルな真実』
●お金に関する3つの結論
(1)お金は人生の自由を拡大する手段だが、あくまでも手段にすぎない。
(2)お金は、たんたんと合理的に扱うといい。
(3)お金の運用は、他人(プロを含む)に任せるよりも
自分で行う方が簡単であり、安心でもある。
●お金は「手段」にすぎず、それ自体が「目的」ではない。
お金だけで幸せを買うことはできません。
お金持ちになること自体を最終目標にすると、
もしそれを達成できたとしても、たぶんむなしい。
●妬み、不安、欲張り、下心といった感情によって、
お金が手段ではなく目的になってしまったり、
自由の手段であるはずのお金によって、
逆に不自由になってしまうことがあるのです。
手段として、たんたんと、合理的にということだけを考えて扱う。
これがお金と上手く付き合う秘訣です。
●誰かに何か『いいこと』をしてあげた時に、
その『感謝のしるし』としてもらえるものがお金。
●お金を稼ぐことができると、人生の自由度は広がります。
これはまぎれもない事実ですが、
それ以上でも、それ以下でもありません。
●若いうちから自分で自分のキャリアを設計しなければならない時代です。
自分の時間と努力を投資して、自分を「価値のある人材」にしていくことが
最も安心で効果的なのだと意識しましょう。
●「価値のある人材」になるために理にかなうよい職場
(1)優秀な人が周りに多くて、
(2)忙しい職場だと言えます。
新しい仕事を覚えるには、その仕事を何度も実行する機会が必要です。
「量より質」、量を伴わない質の向上はありません。
そのためには、適度に忙しいことが重要です。
●社会人としてのお金の扱い方を身につける上では、
まず借金をせずに暮らせるようにすることが最低条件の1つです。
●やむを得ない理由で借金をしてしまった場合には、
返済を第一に考えるようにしましょう。
●悪い借金と、悪くない借金とを見分けるポイントは
「計算が立つかどうか」です。
借金とは時間を買うこと。
ある時間に対してある金額のお金を支払うことが、
結果として得であると合理的に判断できる場合、
それは「悪くない借金」です。
●お金をざっくり把握する
▼簡易版バランスシート
(1)金融資産
現金や、預金・株・投資信託など。
すぐに換金することのできる資産。
(2)実物資産
不動産、自動車などの換金に時間がかかる資産。
(3)短期負債
カードローンやキャッシング。
これは本来ゼロであるべき数字です。
(4)長期負債
住宅ローンや自動車ローンなど、
すぐには返さなくてもいい債務です。
▼簡易版 損益計算書
(5)年間収入
(6)年間支出
(1)(2)から(3)(4)を引き算して出た額が、
(7)現在の家計(ストック)の余裕部分。
(5)から(6)を引いたものが、(8)年間のお金(フロー)の余裕部分。
●経営学の父 ピーター・ドラッカー
「自らの価値観に反するところに身を置くならば、
人は自らを疑い、自らを軽く見るようになる」
会社を辞めるのにふさわしい場合として、
「組織が腐っているとき、自分がところを得ていないとき、
あるいは成果が認められないとき」
●手数料が安くて効率のよい商品で運用するのがいい。
この原則は人によって変化しません。
そしてそれは特に高齢者だからではなく、
若い人にも、大金持ちにも、そうでない人にも、
みんなにとってよい運用方法なのです。
●経済的に豊かな人生を送るために、私が大切だと思う要素
(1)働いてお金を稼ぐこと
(2)お金を貯めること
(3)住居
(4)生命保険
(5)自家用車
(6)お金の運用・投資の巧拙
運用・投資は幸せな人生のために、
多くの場合それほど決定的な要素ではありません。
●お金は、自由でプレーンな「手段」です。
「使いみちの自由」は、お金の便利な長所の1つです。
前もって使いみちを限定すると、
この長所を自ら放棄してしまいかねません。
使いみちは、あとになって、必要な時に考えればいいのです。
お金の使いみちと運用方法を関連付ける理由はありません。
学資保険や年金保険といった商品は、
運用したお金を受け取ることができる状況を制限するものなので、
その意味でお金の自由度を下げます。
●「初心者向けの商品」など無い
初心者とベテランで適切な運用方法に違いなどありません。
「同じ投資商品を同じ時に保有する限り、誰が買っても結果は同じ」
というのが運用の世界であり、お金が自由な手段であるゆえんの1つです。
●お金のことに限っては、基本的に他人を信用しないことが大切です。
運用には株価などが変動する「市場のリスク」と、
他人に(時には自分にも)だまされる「人間のリスク」の2つがある
と思ってください。
●運用とは、現金、預金、株式、投資信託など、
形が自由であるお金を、適切な形で、適切な量「持つ」ことです。
「売り買い」することではなく、
「持つ」ことが運用だとイメージすると上手くいきます。
●きわめてシンプルな運用方法
(1)まず、当面の生活に必要なお金を銀行の普通預金に置きます。
生活費の3か月分くらいが目安です。
(2)次に、残りのお金を、
リスクを取ってでも増やしたいと思う「リスク運用」のお金と、
絶対に減らしたくないと思う「無リスク運用」のお金とに分けます。
(3)そして「リスク運用」のお金は、
国内と海外の株式に広く投資する投資信託
(中でもインデックスファンド)に投資します。
(4)残りの「無リスク運用」のお金は、
主に「個人向け国債」で持ちます。
●相場よりも 運用のウデよりも まず手数料
●商品のリターンを判断する要素
(1)相場
株式市場全体が上がるか下がるか
(2)運用のウデ
ファンド・マネジャー(運用担当者)の運用が上手いか下手か
(3)コストの問題
手数料が高いか安いか
こう考えると、顧客側で差を選ぶことができるのは
手数料コストの部分だけなのです。
買い手がコントロールできる要素は、ここしかないということです。
●頻繁に売り買いをしていると、取引コストが大きくなり、
お金の運用としては結果的に不利になります。
基本的に、運用の本質は「売り買い」ではなく
「持っている状態」であると捉えるべきです。
また、持っている運用商品を売るべき時がいつかはやってきます。
合理的な売り買いの考え方を身につけておくことが重要です。
●運用をめぐる地雷リスト
・毎月分配型の投資信託
・外貨建て保険
・ラップ口座
・株主優待
・無料相談
・保険セールス
・販売系のFP
・銀行員
●少し近い近未来に起こりそうな変化
(1)現金使用の減少
(2)所得格差の拡大
(3)銀行の衰退