210826 菅原裕子 / 『子どもの才能を引き出すコーチング』2 読書グラフィ 今日読んだ本
読書グラフィ 今日読んだ本
★菅原裕子 / 『子どもの才能を引き出すコーチング』
●某校長先生「子どもたちが疲れている」
・少子化の影響で、少ない子どもに多くの期待が集まっている。
・スマホや携帯、パソコンなどの電子機器を使う影響。
・親が、基本的な生活習慣を以前ほど重要に思っていない。
・人間関係にストレスが多い。
・子どもたちの五感は、溢れかえるモノや情報のなかで、疲れている。
●子どもに、多くを与えないでください。
なんでもかんでも自由に手に入る状態にしないことです。
すべてに一定の限界を設けて、
その限界のなかで思い切って活動をさせることです。
習い事も厳選して、あれもこれもと手を出さない。
インターネット機器やゲーム機の使用も、
時間やルールを決める。
モノは与えすぎないようにしましょう。
●目標は、ぐ・た・い・て・きに
・ぐ 具体的に
何を、いつまでに、どうするをはっきりさせる。
・た 達成可能
難しすぎず、達成できるような小さな目標にする。
・い 意欲的になれるもの
子どもが「やりたい」「面白そう」「できる」と思えるものを設定する。
・て 定量的な、達成が図れるもの
子どもが「できた!」と言えるもの。
・き 記録可能
「どうやったの?」と聞いたとき、子どもが説明できるもの。
●子どもは親の使う言葉を理解できていない。
伝わっていると思い込まず、理解できるように言って聞かせること。
例:「ちゃんとやって」「きちんと」「きれいに」「さっさと」など
そして、子どもがやったことの結果を見て、子どもを責める。
子どもは子どもなりに「きちんと」やっても、
責められるうちにすっかりやる気をなくし、諦め、
行動さえ起こさなくなります。
なんと言えば子どもに通じるか。それを考えましょう。
具体的でわかりやすければ、子どもはその通りの行動を起こせます。
例:「お風呂をきれいに」 → 「キュキュッとなるまで」
「片付けて」 → 「床にあるものを10個おもちゃ箱に入れましょう」
●ある父親 勉強について
「無理してやる必要はない。
お父さんはお前はやればできる子だということを知っているから、
やりたくなったらやればいい。」
「やりたくなったらやればいい」と息子の意思に任せた。
勉強しなさいと言っているとき、勉強は親のもの。
子どもの意思に任せれば、やる気はついてくる。
●「できる人として尊重すること」と「責任」
無条件に愛し、認め、尊重。
子どもは、尊重されていることがわかると落ち着いてきます。
次に教えるのが「責任」です。
やりたいことを一緒に考え、対話し、
子どもが自分で行動するように見守ることです。
●高齢者福祉の仕事の人の話
意図的に老人が置き去りにされる、高齢者虐待。
高齢者が虐待を受けるケースというのは、高齢者が若いころ、
子どもに虐待をしていたという原因がもっとも多いというのです。
●子どもの機嫌をとろうとお菓子などを与えすぎて、
今、子どもの肥満が大きな問題になっている。
●自己肯定感とは、「自分はこれでいい」という自己受容の感覚です。
自己肯定感が低いと、自分の存在を認められず、自信が持てません。
自信がない人は、自分が自分をどう思うかではなく、
相手が自分をどう思うかを気にします。
いつも他人にどう見られているかを気にして、
他人の評価を気にしながら生きることになってしまうのです。
親の自己肯定感を高めること。
親が自分を肯定して生きる姿を見せることができれば、
子どもは素直にそれを生きる手本として受け入れます。
●大人の自己肯定感を育てるための方法
・環境を変える
もしも自己肯定できないような環境にいるのなら、
その環境を離れることを勧めます。
あるいは、あなたをサポートしてくれる仲間を見つける。
自己肯定感の安定している人たちのなかにいることで、
あなたも自分が安定していくのを感じることができます。
・言葉がけを変える
自分が自分に言っている言葉に意識を向けてください。
セルフトークが否定的だと、自分に対して肯定的な気持ちになれません。
自分に肯定的な言葉をかけるように意識しましょう。
「ありがとう」「よかった」「嬉しい」「素敵だね」「格好いい」「大好き」
人に対しても肯定的な言葉がけをするよう心がけましょう。
なるべく名前を呼んで、肯定的な言葉を伝えます。
「○○ちゃん、ありがとう」「○○君、よかったね」
・相手が肯定的な言葉を言いたくなるような言動を心がける
相手が思わず「ありがとう」と言いたくなるようなことを、
積極的にするよう心がけましょう。
例「ドアを開けてくれる」
・人目を気にしている自分を見つけたら
自分に「どう思う?」と聞いてみましょう。
本当にここは人の目を気にしなければならないときかどうか。
多くの人は、たいして人のことなんて気にしてはいません。
人目を気にしているのは自分だけです。
大切なのは、自分がどうしたいかです。
「どうしたい?」と自分に訊ねてください。
もう一度「本当はどうしたい?」と訊ねてみてください。
自分がどうしたいかこそが、自分の人生でもっとも大切なことです。
・何か一つ、得意なことを持つ
「これには自信がある」というものがあると、自信を育てることができます。
仕事でもボランディアでもなんでも構いません。
●自己肯定感が安定してくると、人目が気にならなくなってきます。
すべての人を満足させることはできません。
それでも、「わかってくれて、応援してくれる人がいればそれでいい」
そう思えるようになってきます。
それが、「私を生きる」ということです。
●講演の最後に必ず言う言葉
「どんなにうまくいかないことがあっても、
子ども相手にイライラして言ってはいけないことを言ってしまっても、
やってはいけないことをやってしまっても、
絶対自分を責めないで。」
●自分に完璧を求めず、
「私は頑張っている」「できる限りのことをやっている」
と自分を認めるとき、
私たちは子どもの不完全さも受け入れることができるようになります。
「この子は自分のできる限りのことをやっている」と。
それが愛することではないでしょうか。
子どもはそれを求めているのです。
もう一つ大切なことは、だからこそ、
より良く対応するために自分を高めていくことです。
完璧を求めなくていいというのは、
このままでいいということではありません。
一番の先生は子どもです。
わからないことは、本人と相談をして進めていくことです。
その次の先生はあなた自身です。
「どうするといいと思う?」「本当はどうしたい?」
と問い続けることです。
●子どもが求めるのは完璧な親ではなく、愛してくれる親。
そのために、ほんのもう少し賢くあることを目指したい。
子育てを賭けにしないために。