210607 大前研一 / 『デジタル時代の「社内起業家」育成法』 読書グラフィ 今日読んだ本
読書グラフィ 今日読んだ本
★大前研一 / 『デジタル時代の「社内起業家」育成法』
●イントラプレナー
社員が自ら新規事業を考え立ち上げることのできる社内起業家。
●イントラプレナーを生み出すのに必要な3つの要素
(1)経営者のコミットメント
(2)新規事業を加速する制度整備
(3)社員に対する教育
●ポストマージャーインテグレーション(PMI)
●日本の会社はこれまで、
従来の仕事がより上手にできるようになるという
Do More, Betterをよしとしてきたために、
新しいものをクリエイトするということに、
社員がまったく慣れていないのだ。
また、会社の上層部に、
これまでのやり方を守ろうとする人たちが固まっていて、
若手が何か新しいことをしようとすると、
よってたかって口を出して事業の芽を摘んでしまうということも
非常に多い。
●アントレプレナーとイントラプレナー違い
アントレプレナーは、
真っ白なキャンバスに自由に絵を描くように、
何もないところに自分の好きな会社を定義することができる。
ただし、資金や人材もあらかじめ用意されているわけではないので、
自分で調達しなければならない。
さらに顧客開拓も行わなければならないから、
ハードルはかなり高いといえる。
一方、イントラプレナーの場合は、
まったく自由というわけにはいかない。
通常は会社のビジョンや戦略に沿った事業であることを求められるが、
その代わりスタートアップの資金は会社が出してくれ、
人材も全員もしくは一部を会社から連れてくることができる。
それゆえ、同じように新規事業を始めるにも、
はるかにハードルが低いといえる。
●社内に新規事業が育たない代表的な6つの理由
(1)新しいことに挑戦して失敗した人よりも、
最初から挑戦せず失敗もしない人のほうが評価される。
(2)部下が失敗して自分にも火の粉が降りかかるのを嫌う上司が多い。
(3)PDCAのPばかりで、Dから先に進まない。
(4)新規事業が育つにはある程度時間が必要なのに、
会社が性急に成果を求めてしまう。
(5)そもそも新規事業がどうなるかはやってみなければわからないのに、
事前にあらゆるリスクを洗い出して、
それらをすべて解決しておくことが前提条件となってしまっている。
(6)外部の人を入れたり、新しいやり方を取り入れたりしても、
最終的にそれまでの自社のルールにあてはめようとするため、
新しい芽が摘まれてしまう。
●リクルート「38歳定年制(当初は32歳)」
定年が60歳や65歳だと、新卒で入社した人は、
自分が重要な仕事を任されるのは20年先だと考え、
その間は上司から指示されたことだけしか行わないから、
そういう働き方が染みついてしまう。
ところが、15年後には退職して、
自分で起業するのがデフォルトとなっているリクルートだと、
社員は誰にいわれなくても入社一年目から自発的に、
将来自立して経営者になるための勉強を始める。
そうしないと間に合わないからみな必死なのだ。
●サントリー 創業者 鳥井信治郎 「やってみなはれ」
ナイキの「Just do it」は「やってみなはれ」の英語版。