240618 田島大輔、苫米地英人 / 『マインドの教科書』 読書グラフィ 今日読んだ本
読書グラフィ 今日読んだ本
★田島大輔、苫米地英人 / 『マインドの教科書』
●フリーフロー
なんのストレスもなく、無意識に思考や行動ができる状態。
●人は「自分が信じていることを証明する情報」を常に探している。
●創造的無意識 4つの機能
(1)リアリティを維持する。
(2)矛盾を解決する。
(3)エネルギーを作る。
(4)目標に向かう。
●セルフレギュレーション
無意識の自己調整機能。
●いつもより良い結果が出たなら、
「そのまま行こう、上り詰めていこう」と通常思います。
ところが、無意識はここでも「普段どおりの基準」を最良と判断するのです。
「あなたにはうまく行き過ぎていますから、元に戻しましょうね」という判断です。
判断するといっても、これは無意識が勝手に修正するもので、
本人の意思はあくまで「そのまま行こう」なのですが、
なぜかブレーキがかかってしまう、ということです。
●ブリーフ・システム
私たちの信念は、情動記憶で作られる
ここで言う「信念」とは、自分の体験によって作られた信念と、他社からの言葉を受け入れた結果としての信念との両方を合わせた内容を意味しています。
情動記憶によってできた「信念(ブリーフ)」が集まって、無意識の行動や判断を規定するシステムがマインドの中に作り上げられていきます。このシステムを「ブリーフ・システム」と呼びます。
ここで重要なことは、「信念」を、つまり「ブリーフ」を変えずに行動を変更しようとしても、元に戻ってしまう、ということです。
信念は変えることもできるのです。
人は信念によって困難な状況を打ち破ることもあります。その反面、私たちの潜在能力を限定してしまう作用もあります。もしかしたら、自分の信念によって、自分のことを過小評価していることだってあるかもしれないのです。
●人間が思考を展開する3つの軸
(1)言葉(Word)
(2)映像(Pictures)
(3)感情(Emotion)
この3つの軸による思考を「セルフトーク」と言います。
セルフトークとは自分に対する語りかけのことで、私たちは最初に「言葉」を使って考え、言葉が「映像」を想起させ、そのえいぞうが「感情」を生み出すのです。
●アファメーションとは、「真実について述べる」ことです。「信念について述べる」こととも言えます。
ここでの「真実(True)」とは、「事実(Fact)」とは限りません。
しかし、私たちは自分自身に真実として伝えたことは事実としてそのまま受け入れてしまうのです。たとえそれが本当の事実とは異なっていても、拒否することなく受け入れてしまいます。
●創造的逃避(Creative Avoidance)
人間は、無意識に自分が慣れ親しんだものを求めています。
例えば、環境、人間関係、言語、金銭感覚などです。
ホメオスタシスは、いまのコンフォートゾーンを維持しようと働くので、自分に馴染みのないものは避けようとします。
その結果として、私たちは傷つきそうなこと、痛くなりそうなこと、不快であろうと想像できることに対しては無意識のうちに避けようと振る舞うのです。
そのような行動を「創造的逃避(Creative Avoidance)」と言います。
●コーチング・フォワード
失敗を修正した映像を見せる良い指導法。
悪いクセを断ち切るために「置き換えの映像」を示す必要があります。失敗がクセになってしまっている選手の『無意識』には、失敗の映像が保存され、リアリティとなっています。これを「将来こうなりたいと望む映像」に置き換えるのです。
置き換えの映像は当然「成功している映像」です。フィギュアスケートでいえば、3回転を成功させている時の映像を何度も見せます。
もしも、まだ成功していなければ、理想とする映像を何度も見せることです。その時にまだ誰も成功していなければ、成功している映像を想像できるように手助けすることです。
ここで大切なのはコーチが選手に「キミはできる」と声をかけてあげることです。選手が何度失敗しても、コーチだけは成功を信じて疑わず、「キミはできる」と声をかけ続けることです。
間違ってしてはいけないのは、失敗した選手に「なぜそんなことをしたのか?」「どうしてそんなバカなことをした?」と聞くことです。決してやってはいけません。
●セルフトークを4つの段階に分けて見ていきましょう。
第一段階のレベルが「あきらめ」です。
「無理だ」「できるわけない」といった、過去の自己イメージから発せられるネガティブなセルフトークです。まずはこの状態から脱することが必要です。
第二段階のレベルは「願望」です。
「〇〇するべきだ」「〇〇したい」「〇〇だったらなぁ」といったセルフトークです。言っているうちは、問題は認識していても、何も取り組まないのです。このレベルのセルフトークをしているうちは、変化はあらわれません。
第三段階のレベルは、「誓い」です。
「〇〇はもうしない」「〇〇はやめる」「こんな状態からは抜け出すぞ」と誓うセルフトークです。でも置き換えの映像がないので、誓うだけなら元に戻ってしまいます。
第四段階のレベルは「新しいイメージの自分」です。
「次は〇〇する」「明日は〇〇している」といった、新しい自分が発するセルフトークです。単なる願望ではなく、いまこの場でそれが実現しているかのような臨場感をもって、自分自身に語ります。現状にとらわれず、未来に着目して、しっかり「置き換えの映像」を作るのです。
●ゲシュタルト
全体性を持った意味のあるかたまりのことで、全体と部分とは双方向的に関係しあって意味が決まります。
●ステイタス・クオ(Status Quo)
政策ディベートの用語で、一言で言えば「現状」のことです。
ただし、ここで言う「現状」とは、現在の状況だけでなく現状の延長線上の理想的な未来も含みます。
●マインドを変えるために最も重要なことは「ゴール設定」をすることです。
新しいゴールの設定には、「現状の外側にゴールを作ること」が重要になります。
現状が理想的に推移したならば実現可能であるもの(例 課長→部長→社長というゴール)は「現状」で、変わらないまま。
そもそも職業や職位自体は、ゴールにはなりません。自己イメージやコンフォートゾーンにはなるかもしれませんが、ゴールそのものにはならないということです。
ゴールとはあくまで、未来の自分が何を実現しているか?達成しているか?なのです。
「社長になる」ではなく、「社長になった自分が何を達成しているのか」がゴールになります。
●時間は未来から過去へ流れている
原因は未来にあり、現在それが起こり、結果は過去になるという考え方。これを「未来思考」といいます。
例えば、スケジュール帳に書き込んだことは、時間が経過して、今日「現在」行うことになっているはずです。
ゴール設定をするとは、時間が未来から過去へと流れている中で、未来に原因を作ることです。
時間は未来から流れてくるのですから、ゴールは過去とは一切関係なく設定していくことが重要なのです。
どんどん遠ざかっていく過去にとらわれず、これからやって来て欲しい未来の映像を思い描いていくのです。
●「何もゴールを持っていないです」という人であっても、少なくとも「現状を維持する」というゴールは無意識に持っているはずなので、現状を維持するために必要な情報は認識しているのです。
しかし、現状を維持するために必要な情報とは、いまのコンフォートゾーンの中の情報なので毎日代わり映えのしない情報しか認識できません。
逆に、ゴールがあれば、ゴールに関係した情報を次々と認識できるようになります。
そのため、ゴールを設定する時点では、ゴール達成するための方法を知る必要はないのです。
●2種類のモチベーション(動機付け)
・強制的動機付け(Coercive Motivation)
Have-to
他者からの強制による
「~しなければならない、さもないと~」
創造的逃避、プッシュ・プッシュバックが起こる
自尊心が失われる
※プッシュ・プッシュバックの法則
マインドは押されたら、押し返す。
人間は「しなければ」と思っていると、その強制に対して無意識に抵抗します。部下や子どもに強制すると、すぐに跳ね返ってきます。
・建設的動機付け(Constructive Motivation)
Want-to
心から望むことをする
「~したい」
潜在能力を十分に引き出すことができる
幸せを感じる
●自己イメージにかかわる自己評価2つ
・セルフ・エスティーム(Self-Esteem)
自分の「価値」の自己評価
社会的なポジションに対する自己評価
自尊心
・エフィカシー(Self-Efficacy)
自分の「能力」の自己評価
自己のゴールに対する達成能力の自己評価
●「自分の能力よりも高いゴール?そんなことが可能なのか」と不安を感じることでしょう。しかし、それでいいのです。ゴールが大きくて不安な状態こそが、次のステップとしてゴールを実現させる方向にエネルギーとして働くのです。
●他人に評価を委ねることは、自分の人生を他の人に委ねることと同じなのです。
自己評価を高めたければ、誰かに「君は素晴らしい」と言ってもらうのを待っていてはいけません。
自分で言うのです。「私は素晴らしい」と。
少しでも改善や成長できた点があったら、それを自分で認めます。困難を乗り越えた時もちゃんと自分を褒めましょう。
それが成長につながるのです。
他人が評価してくれるのを待つ必要はありません。自己イメージは、自分で高めていきましょう。
●コーチングで自己イメージを高めるための言葉
・うまく行った時
「自分らしい(It’s like me.)」
「イエス アイム グッド(Yes, I’m good!)」
私は素晴らしい」と思えるような言葉を自分にたっぷり浴びせかけるのです。
・うまく行かなかった時
「自分らしくない(It’s not like me.)次は〇〇する(The next time〇〇)」
置き換えの映像を与えてみましょう。
●称賛された時は素直に「ありがとうございます」と言いましょう。
そして「〇〇さんのおかげです」と相手や両親や仲間や先生やコーチに感謝の意を表します。
そうすれば、自分の評価を高められるだけでなく、相手の評価を高めることに貢献できる
●フリックバック・フリックアップ
ビジュアライゼーションのイメージに、ポジティブな感情を乗せることで、未来の記憶をより鮮やかにしていくもの。
(1)ポジティブな感情の伴った体験を5~10項目のリストにします。
(2)これからビジュアライゼーションするイメージに乗せたい感情を選びます。
例えば、イメージの中の未来の自分は「楽しい」と感じたいとします。
※ポジティブな感情・・・うれしい、楽しい、気持ちいい、誇らしい、清々しい
(3)(1)のリストから「楽しい」と感じた過去の体験を選びます。
(4)(3)で選んだ体験を臨場感豊かに思い出します。感情もしっかりと再体験して味わいます。
(5)その感情を感じたまま、未来の自分に対してのビジュアライゼーションを行います。
(6)未来の自分のイメージに対して感情が貼り付き、未来の情動記憶ができます。
●アファメーション 11のルール
(1)個人的(Personal)
「個人的」に表現します。自分を中心に考えてください。
「私は〇〇である」「私は〇〇を持っている」「私にとって〇〇は簡単だ」など。
(2)肯定的(Positive)
「肯定的」に書きましょう。
アイディアが浮かんできて、達成する方法を探したくなるような映像です。
(3)現在形(Present Tense)
「現在形」で表します。今まさに起きているという現在形です。
探しているものがすでに目の前にあるように書きます。
(4)達成を示す(Achievement)
仮定や可能性で表現しない。「私は〇〇ができる」といった表現は「いまはできないが、未来にはできる」という言い方です。
「できる」ではなく「できている」と言います。
「私は持っている」「私は〇〇である」「私は達成している」と言ってから周りを見ると、現実は違う。そのギャップを生じさせるのが狙いです。
(5)比較をしない(No Comparison)
他人と比較することは、自己評価を下げることにつながります。他人は観察して、お手本にしましょう。あくまで自分自身を成長させる、良いお手本だということを忘れないでください。
(6)動作を表す言葉(Action Words)
私たちは何かを想像するとき、映像で思い浮かべます。それも動画で思い浮かべるはずです。
「素早く」「簡単に」「スムーズに」「積極的に」など、動作を表す言葉を使ってアファメーションを表現してください。
(7)感情を表す言葉(Emotion Words)
感情でパワーが生まれてきます。
「誇らしい」「喜んでいる」「嬉しい」「夢中だ」などの表現です。
感情が強いほど、変化はより早く現れます。
(8)正確さ(Accuracy)
「体重を減らそう」では曖昧です。欲しい物、欲しい状態を明確かつ正確に書きましょう。
明確にすることに抵抗を感じるのは責任が生じるからです。
(9)バランスを取る(Balance)
「バランス」はゴール設定の際にとても重要です。一つのことだけにとらわれ、盲信しないためです。
人生のあらゆる方向についてゴールを設定して、それぞれにアファメーションを書きましょう。
(10)リアルなものにする(Realistic)
アファメーションを書いたあと、目を閉じて映像化してください。
あなた自身がその中にいますか?臨場感を持って、その映像の中心に自分がいる感覚を味わえる必要があります。
(11)秘密にする(Confidentioal)
アファメーションは秘密にします。他言すると「しなければならない(have to)となるからです。ドリームキラーを生み出すことにもなります。
自身の成長を真にサポートしてくれる人以外には見せないようにしましょう。
●アファメーションの例
・私は、毎日、一日二回、書いたアファメーションを読み、映像化することを楽々と楽しんでいる。
・私は、望む結果が手に入るので、日々、アファメーションを書くことを楽しんでいる。
・私は、自分自身のことが好きで、尊敬している。なぜならば、私には価値と能力があり貴重な人間であるからだ。
・私は、自分の人生と他の人との温かな関係性を楽しんでいる。
・私は、あらゆる状況でベストを尽くしているので、自分のパフォーマンスに喜びを感じている。
・わつぃは、常に他の人に対して尊敬の念を持って接しているので、人の良さを上手に引き出すことができていることが誇らしい。
●NO GOAL,NO ENERGY
設定したゴールに到達すると推進力が失われる。
そうならないために、ゴールに到達する前に、ゴールを再設定することが重要です。
●幸福の4つのレベル
(1)基礎的な(本能を満たすための)幸福 H1(Happiness 1)
たいてい身体的な何かを得られる幸福のことです。
この幸福は、直接的で強烈なものですが、長続きしません。食欲や性欲など、本能を満たすものが該当します。
これらは確かに人間にとって必要なものですが、手に入れると、すぐになくなります。
(2)競争からもたらされる幸福 H2
他人と比べて、自分のほうがより良い必要があるというものです。
自分のほうが評価されていれば幸せを感じますが、評価が下がってしまうと落ち込みます。
比較でしか幸福を感じないのは、利己的でよくありません。
(3)奉仕することで得られる幸福 H3
他者への貢献で得られる幸福です。
これは利他的な幸せで、このレベルの幸福がないと、心からの幸福は得られないでしょう。
(4)至福の境地 H4
聖書における「至福の教え」です。
完璧な正義、完璧な愛、完璧な真実、完璧な美の追求です。
完璧な愛や幸福や美は、少なくとも地球上にはないはずです。人間に、完璧を求めてはいけません。
人生のゴールを考える上では、H1、H2、H3の幸福をほどよくブレンドしてバランスを取る必要があります。
●バランス・ホイール
人生の各方面にゴールを設定する。
ゴールは一つではいけないということです。様々な分野にゴール設定することが幸福を得るためには重要になります。
多くの人は「ゴールを設定してください」と言うと、職業上のゴールだけを設定しますが、それだけではバランスのいい「幸福」を得るには足りません。
人生をいくつかの分野に大きく分けてみます。
職業・家族・健康・ファイナンス・社会貢献・趣味・生涯教育・芸術・精神的な健康 など
8~12個の分野に分けてみるといいでしょう。
そして、それぞれの分野ごとに複数のゴールを設定します。
各分野が大きすぎてゴール設定がしづらい場合は、その分野をさらに細分化して「ミニ・バランス・ホイール」を作ります。
